想いが宿ったものを暮らしの中に
ベーカリーと店名にあるので、パン屋であるのはもちろんなのですが、パン屋なだけ、ではないのです。モイベーカリーには、心あるものづくりをされている作家さんが生み出した品々のがあります。「暮らしの友」と呼べるような、長くお付き合いしてゆける器や道具、服などです。一つひとつ手に取って、手触りや風合いを楽しみながら、自身の日々の生活空間のなかにそれが仲間入りした時のことを想像してみてください。きっと新しい景色が、ふと開けてくるはずです。
小鹿田焼(おんたやき)

大分県日田(ひた)市の山中、小鹿田皿山にある10軒の窯元でつくられる。窯元は家族単位で構成されており、長男が窯を継いで弟子や職人を置かない「一子相伝」の原則が現在まで受け継がれている。イギリスの陶芸家であるバーナード・リーチや、「民藝運動の父」と呼ばれる思想家・柳宗悦に高く評価され、全国にその名が知れ渡った。
軒先で土作りをしたり、板に乗せたまま素焼き前の器物を天日干ししたり、昔の面影をのこした皿山では、機械を使わずすべての工程を手作業で行う。
飛び鉋、指描き、打ち刷毛目、櫛描き、打ち掛け、流し掛けなどが代表的な技法。福岡県の小石原焼と小鹿田焼は兄弟窯で、技法などの共通点が多いのも特徴。
大分県日田市の小鹿田焼は、開窯以来ほぼ変わらない技法で、土づくりから手作業でつくられています。また、器だけでなく、それが作られる「皿山」の風景も見事。
モイベーカリーでは、黒木富雄窯、坂本工窯、坂本浩二窯、小袋定雄窯の器を取扱中です。
rétela(リテラ)

初めてUn fabricシリーズの布を目にした時の気持ちは、今も新鮮で、それは、言葉に表せない高揚感みたいなものだった。
この抽象画のような布の正体は、インドの代表的な手仕事「ブロックプリント」の制作時に作業台に敷いている、なんの価値もないと破棄されていた下敷き布。そんな下敷き布をアップサイクルし、生まれたのがUn fabricシリーズ。下敷き布は、上に重ねられている製品となる布(捨てるほうじゃない布)の色や柄が工程と経過とともに何層にも重なり複雑になってゆきます。元は薄くやわらかだった布が、幾重にも重なったインクの層によって、固められ、バリっとした力強さを帯びます。意図せず偶然できた色や柄は、見る人によって自由に解釈ができる唯一無二の作品となっている。それらは、アートとクラフトの境で悠然と漂う。
rételaのデザイナー大越敦子さんは、インドの職人さんや現地の工場の方たちと協働してものづくりをすることも大切にされています。デザインやパターン作成は日本で行いますが、その他の生産は素材の生まれた場所であるインドで行われます。わざわざ足を運び、現地の方と信頼関係を築き、持続可能な循環を目指しています。
2019 インテリアライフスタイルアワード『Best buyer’s Choice2019』xhibition受賞
2020Life in Art Exhibition 参加(無印良品銀座店)
モイベーカリーでは、Un fabricシリーズ とKolkata-シリーズをお取り扱いしております。

Awabi ware(アワビウエア)

岡本純一さんが故郷の淡路島に移住し、独学で器の制作を始め、淡路島の伝統技法である珉平焼を現代の環境に合うようにアップデートさせたのがアワビウェア。珉平焼のようなカラフルさや様式を継承しつつ、「何百年も使い続けられる道具」として制作している。
民藝の道具に学びながら、手作りの温かさや良さを現代の手法を用いて制作することにこだわっている。自己表現のための器ではなく、現代の使い手の要望や生活様式にあった道具としての器をめざす。原型を作るための型は岡本さんが手作業でつくり、生地屋が成型、そのあと素焼きは別の窯で行い、本焼きはアワビウエアの工房で行う。様々な人の手をかけて作るこの工程は、100年先も買い足すことのできる、受け継ぐことのできる器を作り出すためのもの。
淡いパステルカラーやマットな黒、かわいらしい輪花型やオーバル型の器、八角形の豆皿、どれも食事が舌だけでなく、目でも楽しむものだということを思い出させてくれる。日々のあわただしい食卓にのぼる、スーパーで買ってきただけのお惣菜やレトルトのカレーにも、アワビウェアの器が、ささやかな温かみをもたらしてくれる。いつも、いつまでも使っていたい、ハレとケの日、選ばず使える、おおらかな器たち。
モイベーカリー店頭では、通販では購入できないシリーズや色もお取り扱いしております。
ニジノハ

平岩愛子さんによる再生ガラス作品ブランド
平岩さんは、武蔵野美術短期大学で油絵を学んでいたときに「琉球ガラス」の美しさに出会い、ガラスづくりの魅力を忘れることができず、卒業後は、沖縄の奥原硝子製造所に入社し現代の名工・桃原正男(とうばら まさお)氏のもと7年間「琉球ガラス」を学ぶ。その後、数々の公募展に入選、2014年には、日本民藝館展にて奨励賞を受賞。
材料には奥原硝子と同様に廃瓶や工業製品のガラスを再利用するが、複数人で製造を行う奥原硝子とは異なり、完成までのすべての工程を平岩さん単独で行う。平岩さんの吹きガラスは、手にすっとなじむ形と重みが特徴。琉球ガラスへの愛は名前にも表れており、定番の「ヒッチーグラス」は沖縄の言葉で「しょっちゅう」という意味だそう。このヒッチ―グラスは手にすっとなじむいい塩梅の形と重み、側面には波打つモール模様があり、光を取り込んで、沖縄の海を思わせるような美しい揺らぎをそこに映し出す。気取らずおおらかな、いつもそこにあるだけで気持ちが柔らかになる、そんなガラス作品たち。
モイベーカリーでは、グラスのほか、お皿やワインカップのお取り扱いがございます。

ハチノワ

東京都八王子市の里山を拠点に活動する木工作家ユニット。
ほぼ独学で木工技術を習得し、木の性質や特徴を生かした作品作りを行う。
里山の管理の際に出る、除伐材木などを利用し、木工製品を作成。山に入り、自らの手で木を切り倒すところから、加工まで一貫して行う。
特徴は、木材を生木の状態から、回転させながら挽いてゆく技法。成型後に乾燥させることによって、偶然できるゆがみやヒビによって独特のフォルムが生み出される。
同じ里山で活動している養蜂家に分けてもらった蜜蝋を塗って、ひとつひとつ丁寧に手作業で仕上げている。
モイベーカリーの天井から下がっている様々なかたちの照明は、すべてハチノワが制作しており、購入することができる。
光が透けてうすぼんやりと木目が浮かび上がるほど限界まで薄く挽いたもの。鉄粉で作った溶液で染色させたアイアンのような風合いを持つもの。あえて生木のまま削り出し、乾燥時のゆがみやヒビをデザインとして楽しむもの。既成概念やありきたりな美の様式はいらない、実験的で無邪気な創作の喜びが形となったもの。
モイベーカリーでは、デザインを一緒に考案して製造したオリジナルパン皿(モイベーカリー限定販売)のほか、照明、大ぶりの鉢などのお取り扱いがございます。



七尾佳洋

北海道函館市生まれの佳洋さんは、沖縄県立芸術大学卒業後、丹波焼スリップウエアの第一人者柴田雅章氏に師事。北海道にてうた子さんと共に開窯したのち、滋賀県長浜市木之本にて古い蔵を改装し、七尾ポタリーという作陶所を構えた。
沖縄・丹波・北海道・滋賀とその土地土地で得たものが混ざり合い反応しあって出来上がった器は、民藝の流れを組みつつも自由でおおらか。色の違う土を重ね合わせる「練りこみ」の卓越した技から生まれる模様には心を奪われる。
2015年 日本陶芸展 優秀作品賞・文部科学大臣賞を受賞
モイベーカリーでは、八寸皿から小皿、カップ&ソーサー、小鍋、バターケースなど 幅広くお取り扱いがございます

七尾うた子

大阪に生まれピアノ調律師の両親のもとで育った。高校在学中から陶芸家を志し、丹波焼・石田陶春氏に師事。今はなき伝説的小道具屋「魯山」にて長年にわたり個展を行う。現在は
佳洋さんとともに滋賀県長浜市木之本のナナオポタリーにて作陶している。 主に、赤土、煉瓦用の粗く硬い土で作られた器は、荒々しいようで粗野ではなく、力強い、独特の雰囲気を纏っている。世界各国の器や工芸品、はたまた映画や本などから想像を膨らませて作り出される自由な造形の器たちは、まさに、予定調和を否とするうた子さんの姿勢そのものを体現している。押しつけがましくなく、でも、芯のある器たちは、そばに置いておくと、分ちがたい友を得たような心強い気分にさせてくれる。
モイベーカリーでは、大皿、耳付きスープカップ、マグカップ、小壺のお取り扱いがございます。

池本惣一

砥部・池本窯の2代目。
陶芸家の父の意志を継ぎ、ほぼ独学で陶芸の技術を習得。
朝鮮の古陶磁や初期伊万里を彷彿とさせる器たちは、大胆な造形が持ち味。先代譲りのおおらかで素朴などっしりとした白磁に、染付の青は灰色がかった色合いで、器によって微妙な差があり、一点ものに近い感覚でお気に入りを見つける楽しみもある。自身の生活の中で必要としたものを作り、実際に使ってみることで新たな作品が生まれる。地に足の着いた実用的な生活の視点と、日々の暮らしを楽しんでいる喜びが形に現れている。池本さんの器を持ち帰ると、そのウキウキも一緒についてくる。 モイベーカリーでは、小皿、蓋付小物入れ、小瓶のお取り扱いがございます。

